勝利! — “都構想”再び否決 —

大阪市を解体しようとしたもくろみ、いわゆる都構想は再び失敗に終わった。
“構想”なんて呼んで、いかにも将来への展望があるかのように推進派は喧伝していたが、実態は何もない張り子の看板だったということが見抜かれたのだろう。維新の政治とは、いさましく看板を掲げていただけのようだ。

だいたい維新の府知事と市長で何年もやってきたのに、二重行政でうまくいかないなどということは、誰でもちょっと考えれば変だなと思うことだ。そのちょっと考えることを邪魔して、人々に考える隙を与えないようにしてきたのは、推進派だけではなく、大手のマスコミにも責任があると思う。

この間、ニュースでまともに推進派と反対派の論点を整理して報道したのだろうか。筆者が聞いたゴールデンタイムでは、残念ながらそのような報道は聞くことができなかった。多くは単に、反対派はただ反対と叫んでいるかのような報道が目立った。そして、投票から一夜明ければ、投票結果やこの間の報道の検証はせず、次はアメリカ大統領選だとばかりに人々を健忘症にさせたいようだ。

在阪ジャーナリスト・吉富有治氏が、「結局、都構想にメリットがないから 『大阪の成長』『二重行政のムダ解消』というイメージに頼るしかなかった」「『大阪の成長』といっても、具体的な戦略と呼べそうなのは大阪万博とカジノくらい。都構想自体は何ら貢献しない」と語ったそうだ。

関西で維新寄りの報道が洪水のように流された中、「都構想」の虚構を暴いて奮闘した大阪の人々、ほんとうにお疲れ様でした。


★2015住民投票:賛成 694,844。反対 705,585。差 10,741。
★2020住民投票:賛成 675,829。反対 692,996。差 17,167。

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