小中の接続って悪いの?

 文科省は、小学校の教科担任制を2022年度をめどに導入するという。全面実施ではなく、当面は5,6年生の理科や算数、そして英語だとか。
いろいろとメリットデメリットはあるかもしれないが、気になったのは、“小学校高学年で学習内容が難しくなることを踏まえ、中学校への円滑な接続を図ることが求められる“と言っていることだ。

 それって、今の現場の先生には高学年の“難しい“勉強を教えられない、と言っていませんか? そしてメリットの理由の小中の接続がスムーズになるというのは、あたかも今は小中で障壁かギャップのようなものがあって、それが悪いと言っているみたいだけれど、はたしてそうなの?

 高学年に限らず授業が大変なのは、まず教育内容の過密、その上、やれ「~教育をしろ、~教育が求められている」などと言って何でもかんでも学校に押しつけてくる行政などの姿勢。そして圧倒的に多い子どもの人数、対外的行事や会議の多さなどが今までも言われてきている。教材研究やノートを見たりする時間もとれない長時間過密労働という働き方もこの間ずっと問題になってきている。

 接続の問題で言えば、幼小中連携とか以前から言っているが、そう言っている人達にどれだけそれぞれの教育の特色を理解している人がいるのか。かってな絵空事のイメージで、ギャップがあるなどと言っているように思う。

 例えば小学校と中学校がどれだけ違っていても、子どもを主人公にとか、一人一人を大切にとか、ぞれぞれがあたりまえの姿勢の学校ならば問題はない。いや、むしろ違いがあることは当然だし、違い自体は何も悪くない。一頃言われた、“特色ある学校”ということにもなり、かえって好ましいものだろう。それぞれの違いは新しい世界への新鮮な出会いとなって、進級した子どもたちにとってよい影響を与えてくれる。違いを楽しめられないような関係ならば、それはどこか間違っているのだろう。

 政府は全国の学校の教職員がゆとりを持って働くことができ、子どもたちがゆったりと学べる環境を作ることが大切だ。今回のことで少人数学級などの取り組みが後景へ追いやられることはあってはならない。そう考えると、大阪市と大阪府を二重行政だとか言って都構想を推進していることと、なんだか似ているような気がしてくる。もっと先に考えなければならないことがある。全国には高学年の音楽や理科の専科がないところもまだまだある。少し前の調査では、小学校の理科専科は全国で6割ほどだった。それも教頭とか教務主任担当者が兼務していた。専門的な知識のある教員がくることは悪くない。しかし、まずは抜本的に教員定数を増やさなければ。産休や育休の代替講師もみつからない状況をもっと真剣に受け止めて欲しい。人が来ればどのように担当するかは現場が工夫できる。 

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小中の接続って悪いの?” に対して1件のコメントがあります。

  1. eduHP より:

    ■ Yahooニュースで出ていますね。
    https://news.yahoo.co.jp/articles/175361f17ed03a6118cb56c3a50546b282406de2?fbclid=IwAR2CW7gdXWUm9zN8p1LPzNbCmHt3LM8R_ExcC0JyM8zBSQaEtmieNlbE7Io

    ■ そして、次のような意見も。——————————-
    Facebook「ゆとりある教育を求め全国の教育条件を調べる会教科研からつながる学びの輪」
    ◆中教審が小学5、6年「教科担任制」拡大案
    教科担任制そのものは、専門性の高い教員が教えることで授業の質を高めることに加え、教員の負担軽減につながる可能性もあるため、評価されてもよいところがある。
    しかし、問題はそのやり方だ。
    現行のような英語などの専科制のように、基礎定数ではなく、加配定数が少し増えるだけなら、すべての学校に行き渡らない。
    そうなれば、ますます学校間の格差を広げてしまう。
    現在でも英語などの専科となっている教員の授業担当時間数は大変多く、数校兼務もあるため希望者が少ない。
    そして、小中一貫を進める学校に優先配当するなど、文科省がやってほしい改革への施策誘導的なツールとして使われる危険性もある。
    中学教員の兼務推進、免許制の破壊などの意図をもって進められるなら弊害も大きいだろう。
    また、指導方法工夫改善加配として配当されるなら、地方の「少人数学級」への活用分はさらに後退を余儀なくされるだろう。
    教員定数算定の「乗ずる数」自体を大幅に改善したら、すべての学校に公平に専科教員が増やせ、教科担任制を拡大することができる。
    国は予算をケチらず教員を大幅に増やす抜本的改革をしてほしい。

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